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ハードボイルド小説3連発!おすすめ書籍紹介

      2015/12/19

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ミステリアスでもSFでも歴史ものでもハードボイルドさいこー!なあなたに贈るセレクト3冊。

なめくじに聞いてみろ

死んだ父親が通信教育で作り上げてしまった殺し屋達。
その負の遺産を消しにきた息子という設定からすでに心をつかまれます。殺し屋達の武器がまた独特な所もおもしろく、それに対して主人公がどう対抗するのかというのも見所。見た目イマイチぱっとしない主人公の殺し屋と退治した時の強さ、そして決まり文句「なめくじに聞いてみろ」。この落差が堪りません。
30年以上まえに書かれた作品なので文体に古さはありますが、しかし昭和に書かれたからこそのこの雰囲気が出ているともいえます。日本の、昭和の、かっこよさを存分に味わえる一冊です。
なめくじに聞いてみろ

裁きの街

ニューヨークの中年新聞記者ウェルズは、ある事件の取材中に謎の男に襲われるが、逆に殺してしまう。
男は、名門イェール大学の卒業生であり、ホームレス救済センターで副理事を務める、誰からも愛される人物だった。
ウェルズは人を殺した自責にさいなまれながらも、追っていた事件との関連を追及していく。
先の読めないストーリーに加え、主人公の一人称で語られる巧みな描写が、目に心地良く流れてきます。
また、ウェルズを支える同僚が魅力的で、特に、彼を心から慕い、事件解決へと懸命に奔走する、若き女性記者ランシングが最高です。
裁きの街

水滸伝

北方謙三さんの水滸伝、とにかく漢臭いです。
女の人が読んでもグッときます。
漢として、どうあるか、どう生きるかという、まっすぐな想いが文中に散りばめられています。
自分の信念に誠実に生きる姿は読者に勇気を与えてくれますよ。
漢衆中心の物語ではあるけれども、その中には女の人との恋愛の絡みもあります。
戦う時の顔と、女性に対峙した時の顔。
強い面と繊細な面を垣間みられるのが良いです。

登場人物も、それぞれに個性的で、たくさんのキャラクターが出てくる物語でもあるに限らず、それぞれの存在が際立っています。
人によっては、自分と重ねて惹かれてしまうキャラクターもいるかもしれませんね。
水滸伝 一 曙光の章 (集英社文庫)

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