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これはおすすめ!ゴシック小説で人気の3作一挙紹介!

      2016/05/03

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有名な作品に加え、英国の小説家作品まで。

海神別荘

泉鏡花の戯曲でも有名な作品ですが、和のゴシックといえばこの作品を出さないわけにはいかないです。
人身御供として海に捧げられた美女と彼女を迎え入れる海の王子。おそらくは明治初期まであった人身御供という悲しい風習に対する救いともいえる物語です。
これまで多くの女性が人身御供として水に捧げられたはずなのに、実はそれは海の王族との結婚につながる、というシンデレラストーリーは見ているこちらもなんだか幸せになるような物語です。
古めかしい文脈から薫るなまめかしい色気のある言葉は、そのまま海の底の世界へと引きずり込む手法となっていますし、ツンデレの王子と美女のやり取りはディズニーの美女と野獣を彷彿とさせるようです。
ゴシック小説でツンデレ王子の出てくるハッピーエンド小説ならばぜひこの海神別荘をおすすめします。
海神別荘

GOSICK ―ゴシック―

直木賞作家の桜庭一樹によるゴシックなミステリー小説で、ソヴュール編本編8巻、外伝短編集4巻、ニューヨーク編3巻が既刊されています。
物語の舞台はヨーロッパのソヴュール王国。こちらの聖マルグリット学園をメインに繰り広げられる、数々の難事件を謎の少女:ヴィクトリカが東洋の少年:久城一弥を伴い解決していきます。
各章毎に個性的で魅力ある登場人物と難事件が用意されており、また全体を通しての物語が設定されているため次々と続きが読みたくなる小説です。
ヴィクトリカの頭脳と久城一弥の行動力が織りなす痛快なミステリーに仕上がっており、時代背景も前世紀の戦争前後ということもあるため少しダークなイメージで作られています。いつもとはちょっと違うミステリーを試してみたい方にお勧めです。
GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

パンの大神

イギリスを代表する幻想小説家アーサー・マッケンの代表作。
人間の眠れる感覚を強制的に呼び起こし、常人では見ることの出来ない神秘を見ることが出来る実験を、年端もいかない少女に施したことから全てが始まる。
イギリス中を騒がせる連続自殺事件。その影にいる謎の美女。自殺した人間の関係者達は、それぞれの立場からこの事件の真相を掴む為奔走する。
この小説の最大の特徴は、物語最大のキーパーソンである美女ヘレンが直接登場しない点である。出会った人物の口伝えか、淡々とした事後報告か、とにかく彼女が直接なにかを言ったり動いたり、ということがない。しかしヘレンが振りまく忌まわしい惨劇は強烈に登場人物たちを震撼させ、読み手の想像力を否が応でも刺激させる。ラブクラフトがリスペクトをしたのもうなずける手法だが、これが19世紀の作品だと言うから驚きである。
夜、ひやりと背中を怖気が走ること間違いない。
The Great God Pan (English Edition)

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